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Doer(一日一食でミニマリストで原始仏教徒)

Knowing is not enough; we must apply. Willing is not enough; we must do.

かつて21日間断食した話 ー前半ー

健康

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※以前リクエストして頂いた記事となります。

投稿が遅れてサーセン!(猛省



かつて時間が有り余っていたころ、21日間断食をやったことがあります。
文字通り21日間の断食ですが、正確には『7日間ドライ断食』と『14日間ジュース断食』の組み合わせです。ドライ断食は食べ物はもちろん水も飲まず、ジュース断食は果物ジュースだけ。
やった理由は2点。

 


1.体をデトックスし、健康体になるため。
2.不食者になるため。

まず1は、断食には体の毒素を排出してキレイにする効果があるからです。出した分だけ健康になれますし、おまけで体脂肪率が下がったりもします。

2は、断食を繰り返すことで最終的に『食べなくても生きられる人間』になれるからです。
『ブレサリアン』でググってみれば分かりますが、世界には一切物を食べずに呼吸と太陽光だけで生きている人が結構います。
21日間断食のようなハードな断食を続けると、徐々に体が食物を必要としない体質となり、彼らのような不食者になれるようです。
食べるという行為すら断捨った姿は、ある意味究極のミニマリストですね。

もし食べなくて済むなら、食費がかからないのはもちろん、消化で体が疲れないから常に肉体のフルスペックを引き出せます。睡眠時間も減ります。世界が食糧難に陥っても関係ないし、食べられなくなったらどうしようという不安もない。動植物を殺生する必要もない。
いい事尽くめです。

「これはやるしかねぇ!」ということで、早速部屋に引き篭り、断食をスタートしました。

自分はそれまで短期間断食を何度もやってたので、21日という長期間でもやれる自信がありました。部屋に食物を一切置かなければ、物理的につまみ食いすることもできません。

1日目:

前日食べた物が消化されきり、空腹感となる。だが毎日のように一日一食を続けている身なので、いつも通りである。
この最初の空腹感さえ越えてしまえば、体が空腹に慣れてしまい何も感じなくなる。

2日目:

空腹感は峠を越えてしまったので特に感じない。
ただ飯を食わない断食はいくらでもやったが、水を飲まないのは初めてである。
うっかり水道から飲まないように気をつけつつ、暇つぶしに洋ゲーをやって過ごす。
断食の真の敵は『退屈』である。体を安静にしなくてはいけないため、暇つぶしの手段が限られるのだ。

3日目:

水を飲んでいないのに尿だけは毎朝出る。
またデトックスが進んできた証拠として、口の中が粘ついて苦い味がする。自分が参考にしたマニュアルでは口をゆすぐのはOKなので、くれぐれも飲まないようにしつつ洗浄する。
ようやく腹の中の便が全て排泄され、完全に空っぽ状態となる。

4日目:

大して空腹感はないが、腹がキリキリ痛むようになる。
腹が空っぽの状態でしばらく過ごすと、これまでの食事でねじれた腸が元に戻ろうとして痛むらしい。痛いということは正常に戻ろうとしている証拠だと、自分を納得させ痛みを受け入れる。
相変わらず尿は毎朝出る。インプットが0なのにアウトプットばかりで死なないだろうかと不安になる。
またこの頃から、立ち上がるだけでもひどい立ちくらみに襲われ出す。倦怠感もひどい。
たんぱく質が不足したことにより、必須アミノ酸が欠落したのが原因だ。豆腐一丁でも食えればすぐに回復するのは経験済みだ。もちろんまだ食べられないが。

5日目:

デトックスは相変わらず進行中で、顔に各種のぶつぶつができている。また口内の苦味も本格的にヤバくなっており、味を舐めるだけで気持ち悪い。息も臭い気がする。たびたび水で口内洗浄を繰り返す。
また異変として、TVゲームの爆発エフェクトなど、刺激的な演出を見るだけで気持ち悪くなる。すぐに3D酔いする。ゲームが30分ぐらいしか続けられない。その度、気持ち悪さが収まるまで横たわらなければならない。
全身が明らかに外界からの刺激に対して敏感になり、脆弱になっているのだ。今ならポケットモンスターの『ポリゴンショック』を受けた子供たちの気持ちが分かる。
それにしても、有効な暇つぶしの手段を潰されたのは痛い。こんなことなら本を用意しておくべきだったと後悔する。

6日目:

やはり尿は出る。一体どこまで出す気なのか。たとえインプットがなかろうと、老廃物を排出せずには生きていけないのが人間か。勉強になる。
そして腹が痛い。空腹を感じないと言えば嘘になるが、痛みに上書きされてそれどころではない。一体どこまでキリキリと痛み続けるのか。
だが朗報として、今まで見たことのないような便が出た。量は少量だが、やけに黒ずんでいる。このタイプの便は正直見た記憶がない。おそらく『宿便』だろうと確信。腸内の食物残渣がかき集められ、すっかり綺麗になったのだ。
退屈感はいよいよピークといった感じ。ゲームで潰せないこともないが、気持ち悪さが先立つため、ただ横たわっている時間が増える。
長い。何もしないでいると、こんなにも時間の流れが遅い。いっそ寝潰してやり過ごそうと思うが、消化にエネルギーを使っていないため全然眠れない。1時間程度で目が覚める。だが体を疲れさせようにも、そもそもアミノ酸不足による立ちくらみと倦怠感でろくに動けない。立ち上がっただけで壁にしばらくもたれかかり、フラフラが収まるのを待たなければならない。足先で背伸びと着地を繰り返し、血液をポンピングできないかと試みる始末。
寝て覚めては、「まだ1時間」「ドライ断食終了まで、あと〇〇時間」と、一日千秋モードに突入する。時間の経過を指折り数えながらやり過ごすのは、非常に苦痛である。

7日目:

ここまで来ると後は気力である。あと24時間退屈をしのげばジュースが飲めるという、それだけを希望にしてただ横たわる。
ここまで風呂にも入っていないが、もはや立ち上がる気力もない。入浴はかなりの疲労行為なのだ。
だがそれでも尿だけは出るため、トイレに気合で向かう。最後の最後まで本当に律儀なやつだ。これだけ尿を出してよく干からびないものだと思う。『はじめの一歩』の鷹村のように、皮膚がひび割れる段階までは行かなかったが、どれだけ水分を絞ればああなるというのか。恐ろしい話だ。
口内は苦くてまずいし、腹も痛いし、倦怠感もひどいわで最悪だが、今更気にするような段階でもない。
あまりにも長く苦痛な時間を、ただじっと耐えるように寝ながらやり過ごす。目が覚めたその瞬間、時計の針が開始時刻より先に進んでいることを祈りながら。

■後半へ続く

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