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Doer(一日一食でミニマリストで原始仏教徒)

Knowing is not enough; we must apply. Willing is not enough; we must do.

自宅セルフビルド計画、暗礁に突入

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来る9/13、自分は土地の売主と正式に売買契約を交わす予定でした。
ですが色々と心境の変化があり、契約をキャンセルすることに決定しました。

理由は、その土地では自分の希望する『最小限住宅』は建てられそうにない、という結論に至ったからです。

 

まず、土地について詳しくない方もいらっしゃると思うので、簡単な説明だけしておきますと、土地には大きく分けて2種類あります。
都市計画区域
都市計画区域外』です。(非線引き区域というのもあるが、説明が面倒なので省略
都市計画区域は、更に『市街化区域』『市街化調整区域』の2つに分かれ、市街化区域は『建築確認申請』という手続きを踏めば住宅が建てられますが、市街化調整区域は基本的に住宅が建てられません。
そして都市計画区域外は、確認申請をせずとも住宅が建てられます。

よって、10万円程度で小屋を建てて暮らそうと考えている人たち、通称『Bライフ』と呼ばれるライフスタイルの実践者たちは、都市計画区域外に家を建てることが多いです。
なぜなら市街化区域で確認申請をして家を建てようとすると、多くの場合建築士に依頼することとなり、結構なお金がかかってしまうからです。

では自分の場合はどうだったか?

自分が買おうとしていた土地は『市街化調整区域』でしたが、一応特例で住宅が建てられる土地でした。
また崖が近くにあり、『がけ条例』なる条例(崖から半径[崖の高さ×2]m以内には住宅建てられない)に引っかかる土地でしたが、分度器と巻尺で崖高をセルフ測量した結果、問題があるのは土地の一部だけで、大きくしなければ住宅は建てられることも分かっていました。

では何が問題だったかというと、この土地も市街化区域と同じく、確認申請をしなければならなかったからです。
自分は最初から確認申請が必要ということは念頭にありましたし、そのぐらいは勉強して自分でやろうかと思っていたのですが、それがそもそもの間違いでした。
確かに一昔前なら、自分で勉強して申請を通すこともできたっぽいのですが、あの悪名高い『姉歯建築士事件』以来、その辺の法律がめちゃんこ厳しくなってしまったようなのです。
色々ググってみた感想としては、現行の法律において素人が確認申請を通すのは、至難の業だと思います。(とにかく提出書類が多いし、複雑難解)

そんなわけで自分で申請するのはあきらめ、建築士に依頼しようと思っていたのですが、ここでも更に障害にぶち当たりました。
現在の建築基準法では、自分の考えている住宅は住宅とは認められない、というのです。
具体的には、大きさにして4×7メートル、9坪ほどの1階建て平屋を考えており、ライフラインも井戸水とトイレとシャワーのみで台所はなし、といったプランでした。(自分はこれを『最小限住宅』と名づけています)

そのため相談した建築士事務所から、この仕事は受けられないと断られ、他に3件の事務所を回ることとなります。
その際、1件目の反省を踏まえ、「自分の考える住宅では申請が通らないだろうから、このプランをベースに申請が通るギリギリのラインまでグレードアップして欲しい」との旨は伝えたのですが、『セルフビルドであること』『ライフラインを除いた家本体の材料費が2~30万円であること』を条件として伝えると、明らかに難色を示されました。

自分が相談した事務所は、HPにセルフビルド用の設計も受けていると書いてあったのですが、それでも素人が家を建てることをかなり嫌がっているのが分かりました。
理由は簡単で、建築士が設計したとおりの家が建たないと、建てた当人だけでなく建築士にも責任が及ぶからです。
今回の自分の依頼のように、建築士には大して儲けがない上に、責任が及ぶ可能性もあるとなれば、煙たがるのも至極当然ですね。
また費用面についても、Bライフ実践者のような小屋を建てるならともかく、確認申請に通るような家となると、到底2~30万円では収まらないとのこと。
こうして全く可能性を見出せないまま、残りの3件とも撃沈しました。

あぁ全く、こういういかにも日本的な、『連帯責任』の発想。

違法建築になったとしても、それは建てた本人の責任なんだから、こういう幼稚な発想で建築士の首根っこをつかむのはやめればいいのに……。本当に神経質で気持ち悪い。


自分の家ぐらい自分で好きに建てさせんかい!


だがいずれにしても、自分がセルフビルドを実行するにあたり、建築士が当てにならないことは十二分に分かった。
仮に彼らの設計どおりにセルフビルドできたとしても、100万近くの費用がかかったのでは何の意味もない。
普通にそれだけの金を捻出できるなら、そもそも社会不適合者なんぞやってないし、仏教なんぞにも入信していない。
(更に言えば、金銭的ミニマリズムを実践するはずもない)

残された方法としては、他のBライフ実践者と同じく、都市計画区域外に土地を買うぐらいしか考えられない。
だが自分が最初からそのプランを選ばなかったのにも理由があり、要は都市計画区域外というのは、総じてド田舎なのである。(都市計画にも入らないような土地なのだから当たり前)
いくら確認申請を通す必要がなく、建築士を介入させずセルフビルドできたとしても、働き口も見つからず収入も確保できないような土地では不安すぎる。
あいにく自分には『大量の貯蓄』や『死ぬまで残りわずかな人生』もなく、投資やネットビジネスで稼げるような『ノマドスキル』もない。
残り50年以上の長い長い人生を完遂するには、どうしても雇われて働き続けることが前提となってくる。
2chのBライフスレにも書かれていたが、これが『働き口の安定を求めれば金がかかり、かといって金を抑えれば働き口に困る』という土地選びのジレンマなのだろう

そしてこの段階に至り、自分が強く実感したのは、日本という国はとことん、為政者にとって都合の良いシステムが、それこそ蜘蛛の巣のように張り巡らされているという事実である。

例えば住宅について、現代日本人が選べる選択肢は『一生家賃を払って賃貸で暮らす』『高い金を払ってマイホームを買う』ぐらいしかないように思うが、なぜそこに『安い金を払ってぼろ屋を建てる』という選択肢がないのだろうか?
それは実際不可能ではないが、先述したようにそれができるのは収入の確保できる一部の人間だけであり、多くの人間にとっては困難だ。

こういったシステムを鑑みるに、事実上この国は、『ほどほどに働いてほどほどに暮らす』といった生き方を認めていないのである。正確には、もっと働いてもっと金を落とせと言っている。
正社員になれば収入は安定するが週5(もしくはそれ以上)労働が前提となり、かといって週3や週4労働を選べば収入の極めて低いパートやアルバイトしかない、という労働の現実を見ても、このことは明らかである。

だが自分とて、ここまで来て簡単にあきらめるつもりもない。
「もっと働いて貯金しろ」と言われればそれまでだが、それはあくまで最後の手段であり、足掻けるところまではとことん足掻いてみたい。
金銭的弱者でも、現代文明の恩恵を享受しつつ、ほどほどの労働で生きていけるということを己が身をもって証明したいのである。

実に仏教徒らしからぬ物言いなのは承知だが、自分が置かれているこの状況は『限界まで金を搾り取ろうとする金持ち連中と、限界まで金を節約しようとする貧乏人の、歴史上幾度となく繰り返されてきた聖戦(ジハード)なのではないかと本気で思いつつある。
仏教徒というよりむしろ、中二……じゃなくて、イスラム教徒の発想のような気がするが。

(注:自分の頭は正常です。ただちょっとストレスで冷静さを失っているだけで

とりあえずこれからの方針としては、自分が希望する『最小限住宅』を合法的に建てられる方法を、土地選びも含め一から検討しなおさなければならない。もちろん建築士に頼る必要のない方法で、だ。

今思いつく限りだと、『トレーラーハウス』なんか良さそうだと思っている。

既製品のトレーラーハウスだと高いが、トレーラーの荷台部分だけ何とか手に入れ、その上に小屋をセルフビルドする。(参考URL:http://mino-furusato.net/selfbuild2_2.html
そしてできれば、都市計画区域外のようなド田舎でなく、普通に首都圏付近まで通勤できるような、市街化区域の土地を手に入れる。

トレーラーハウスのように移動可能な住居の場合、ライフライン等を固定しなければ『建築物』には分類されず、『車両』扱いとなるからだ。
車両なら固定資産税も発生しないし、当然建築確認申請も不要となる。ひいては市街化区域にも住めるようになる。車両の維持費はかかるだろうが、固定資産税と同じぐらいの負担だ。
(ちなみに、トレーラーハウスに住む人は、値段の安い市街化『調整』区域に住むことが多いらしいが、そもそも調整区域は行政にとって人に住んでほしくない場所であり、将来法律が変わって規制される可能性が高いと思う。よって市街化調整区域はパスしたい)

トイレはコンポストトイレを使えばいいし、水は井戸水でも掘って、ハウスの外に蛇口を設置すればいい。電気はハウスに直接引き込まず、別に立てられた引込柱を経由し、コンセント等を介して受電するようにすればいい。ガスはそもそも今の時点で利用していない。
ご近所様の不審の目は……慣れればいい。まぁ人気の少ない土地を選ぶに越したことはないが。

もし法律が変わり、トレーラーハウスにも確認申請が必要になったら、その時はいさぎよく腹をくくって、都市計画区域外のド田舎にハウスごと移住しよう。だってトレーラーなんだから。

あとがき

トレーラーハウスなら、今自分が買おうとしている土地でも問題ないんじゃないか? と思われるかもしれませんが、市街化調整区域であるため将来的にトレーラーハウスが禁止されそうで怖いのと、何より土地に接している道が狭いため、物理的にトレーラーが入らない気がするからです。
それに住宅の建てられる調整区域と言っても、トレーラーハウスではまず申請は通らないだろうし、同じ調整区域なら他に安いところがたくさんありますからね。(買わないけど)

とりあえず明日の8/31(日)、菓子折りをもって不動産屋にお詫びに行こうと思います。
ここまで手続きさせておいて断る形になってすみません。完全に自分の無知というか、見通しの甘さというか、リサーチ不足でした……。

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